声の登録
自分の声で読み上げさせたい|登録できる声の条件が3社で違います【2026年9月1日確認】
この記事の結論
- 同意があっても他人の声は登録できないと明記しているのはElevenLabsです。本格的な登録は本人の声だけに限られます。
- Flikiは30秒のサンプルと、登録時のワンクリックで済みます。同意があれば他人の声も対象です。
- Murfは自分では申し込めません。ヘルプがEnterprise限定と書き、対応言語はヘルプと紹介ページで割れています。
料金・機能は2026年9月1日時点で公式サイトを確認した内容です
自分の声をAIに覚えさせて、原稿を打つだけで喋らせる。ナレーションを外に頼まずに済ませたい人が、最初に思いつく形です。
つまずくのはここではありません。声を登録する画面まで進んだところで、サービスによって聞かれることが違います。
ElevenLabs・Fliki・Murfの公式ドキュメントとヘルプセンターを開いて、登録の条件を読み比べました(2026年9月1日確認)。
誰の声なら登録できるかが、3社で違います
登録を受け付けてもらえる声
ElevenLabsは、手軽な方と本格的な方で答えが逆です
ElevenLabsの声の登録は2種類あります。短いサンプルからすぐ作るInstant Voice Cloningと、長い音源から専用モデルを学習させるProfessional Voice Cloningです。
手軽な方の手順書は、保存の直前に「その声をクローンする権利と同意があること」を確認させます。
自分の声に限るという記載は、私が読んだ2ページの範囲にはありませんでした。
同じ2ページには、登録できる声の制限を扱うFAQもあります。有名人を名指しはせず、利用規約と禁止利用ポリシーに従うこと、判明した侵害には対処することを書いています。
本格的な方は逆です。ドキュメントに「For now, we only allow you to clone your own voice.」と書かれています。
FAQはさらに踏み込んでいます。「Even with their consent, you cannot clone someone else’s voice.」=同意をもらっていても、他人の声は登録できません。
他人の声を使いたいときは、渡してもらう形になります
ElevenLabsは、この場合の代わりの手を公式に書いています。声の持ち主が自分のアカウントで登録と本人確認を済ませ、共有リンクでこちらへ渡します。
依頼する側の手続きではなく、声を出す側の手続きになります。ナレーターに頼む段取りが、録音の依頼から登録の依頼に変わります。
Flikiは、同意の申告をワンクリックで済ませます
Flikiは30秒のサンプルで登録します。ブラウザでその場で録音するか、音声ファイルを上げます。
本人確認について、公式は「声が自分のものであること、または明確な許可を得ていることを確認させる」と書いています。
その確認は登録時のワンクリックで、人の目による審査の待ち時間はないとしています。
つまり、同意があるかどうかは自己申告です。有名人のサンプルについては、既知のものをブロックすると書いています。
Murfは、そもそも自分では申し込めません
Murfのヘルプセンターは、声の登録を自分で始められないと書いています。原文は「this is not a self-serve solution」です。
現在はEnterpriseプランでのみ提供する、と続きます。専用ページから問い合わせると、担当から要件の連絡が来ます。
法人のメールアドレスがない場合の窓口も書かれています。用途・予算・チーム規模を伝えると、Enterpriseチームから連絡が来ます。
個人が試しに自分の声を入れてみる、という入り方は用意されていません。
「有名人の声を登録できますか」への答えが割れています
同じ質問を3社の公式ページに探すと、答えの方向がはっきり分かれます。
| ツール | 公式の書き方 | どのページか |
|---|---|---|
| ElevenLabs | 本格的な登録は本人の声だけ。同意があっても他人の声は不可 | Professional Voice Cloningのドキュメント |
| Fliki | 既知の公人のサンプルはブロックする | 声のクローンの機能ページのFAQ |
| Murf | 「できます。ただし非倫理的とみなされうる」 | 声のクローンの紹介ページのFAQ |
Murfの原文は「Yes. However it can be deemed as unethical as the use of a celebrity voice without their permission can lead to intellectual property infringement or even identity theft.」です(2026年9月1日確認)。
同じページの別の項目では、声のクローンそのものは違法ではないが、同意のない複製は違法になりうると書いています。
同意のない複製を問題にする点は3社とも同じです。違うのは、それを仕組みで止めるか、注意書きで渡すかのところです。
ElevenLabsの本格的な登録は、本人確認を終えるまで取り消せません
ElevenLabsの本格的な方で声を登録する道のりと、取り消せなくなる区間
ElevenLabsの本格的な登録には、機能の説明を読んだだけでは見えない手順が2つ挟まります。本人確認と、学習の待ち時間です。
本人確認は、その場で読み上げて行います
手順の5番目が本人確認です。公式は、サンプルを録ったときと同じか近い機材で、同じような話し方で行うよう勧めています。
読み上げる行は1回だけ読んで止めるように、と別のFAQが書いています。繰り返して読むと失敗の原因になるためです。
うまくいかなかったときの案内もあります。全部の試行に失敗した場合は、24時間待つと再挑戦できます。
サポートに連絡すると、内容に問題がなければ試行回数を戻してもらえます。
確認が済むまで、その登録は消せません
ドキュメントのFAQに「once you advance to the verification stage, you are locked in until you’ve verified your voice」と書かれています。
本人確認の段階に進んだ登録は、確認を終えるまで自分では削除できません。
確認のあとは学習の待ち時間があります
本人確認が通ると、専用モデルの学習が始まります。公式が挙げている目安は3時間から6時間で、順番待ちが多いと長くなります。
同じページの状態の説明では、学習そのものに6時間から24時間かかる場合があると書かれています。終わると画面とメールの両方で知らされます。
手軽な方の登録に、この2つはありません。試すだけなら手軽な方から入るのが素直だと見ています。
日本語で使えるかは、Murfだけ公式内で割れています
自分の声を日本語で喋らせたいなら、対応言語は登録の条件と同じくらい先に見る欄です。
ElevenLabsは一覧に日本語を挙げています
ElevenLabsは、本格的な登録の対応言語をFlash v2.5がサポートする言語としています。ドキュメントに一覧があり、そこにJapaneseが入っています。
一覧に並んでいるのは39の言語・地域です。数えたのは私で、公式が「39」と書いているわけではありません。
手軽な方については、Flash v2.5とMultilingual v2が対応する言語なら登録できると書かれています。
Flikiは30以上の言語をまたげるとしています
Flikiは、1つの声を登録すれば30以上の言語で喋らせられると書いています。英語のサンプルから登録した声で、他の言語をネイティブの発音と抑揚で喋らせる、という説明です。
機能ページには日本語の音声見本も置かれています。ただしこれはクローンの見本ではありません。
ページ自身が「これらの声はGemini FlashとMicrosoft Neuralで生成した」と断っていて、クローンした声も同じ品質になる、という位置づけです。
Murfは、同じサイトの中で3通りに読めます
Murfは食い違っています。ヘルプセンターの対応言語のページが挙げるのは「英語・スペイン語・ポルトガル語・フランス語・ドイツ語」の5つで、日本語は入っていません。
一方、声のクローンの紹介ページは「20以上の言語・方言・アクセント」と書きます。FAQも20以上とし、例に挙げるのは英語・スペイン語・フランス語です。
その同じ紹介ページに、逆向きの記載もありました。声の見本を絞り込む言語の一覧にJapaneseがあります。
問い合わせフォームの言語の選択肢にも「Japanese (Japan)」が入っています。
ヘルプの5言語、紹介ページの「20以上」、ページ内のJapanese。この3つが同時に存在します。
声の登録で日本語が対象になるかは、公式ページを読むだけでは決められませんでした。
Murfで日本語のナレーションそのものを作る話はMurfの記事にまとめています。声の登録だけが別の話になります。
仕事に使うなら、どのプランからか
登録できても、作った音声を仕事に使えるかは別の条件です。ここも3社で線の引き方が違います。
| ツール | 登録が使えるプラン | 商用に使える条件 | 確認日 |
|---|---|---|---|
| ElevenLabs | 手軽な方はStarter、本格的な方はCreatorから | 商用ライセンスはStarterから | 2026年9月1日 |
| Fliki | 公式内で記載が割れています(後述) | ロイヤリティフリーは有料プランから | 2026年9月1日 |
| Murf | Enterpriseのみ(ヘルプセンター) | 有料プランに生涯の商用利用権 | 2026年9月1日(商用利用の権利のみ2026年8月26日) |
ElevenLabsは登録の枠が段階で増えます
ElevenLabsの料金ページは、Starter(月$6)に商用ライセンスと手軽な方の登録を、Creator(月$22・初月50%オフで$11)に本格的な方を並べています。
本格的な登録の枠数はドキュメント側に書かれています。無料とStarterは0、CreatorとProは1、Scaleは3、Businessは10、Enterpriseは個別です。
公式はScaleとBusinessについて、現行と旧プランを分けて書いています。旧Scaleは1、旧Businessは3です。
見落としやすい条件がひとつあります。Creatorより下のプランに落とすと、登録した声はアカウントに残るものの、使えなくなります。
登録した声を使い続けるには、Creator以上を払い続けます。
Flikiは無料で作れるかどうかが公式内で割れています
Flikiは、機能ページと料金ページで書いてあることが合いません。
機能ページは「free forever plan」で声の登録ができると繰り返し書き、FAQでも無料プランに毎月の登録用クレジットがあるとしています。
料金ページの比較表は逆です。Voice cloningの行は、無料が「﹣」、Standardが1、Premiumが3になっています。
無料プランのカードにも、声の登録は挙がっていません。Standardのカードには「Voice cloning + limited stock avatars」と書かれています。
どちらが現行の扱いかは、公式ページを読むだけでは決められませんでした。無料で試すつもりなら、登録の前に画面で確かめるところです。
音声の長さと透かしにも線があります
Flikiは、登録した声で作る音声の長さにも線を引いています。機能ページによると、1回あたりの上限は無料が5分、有料が30分です。
ただし料金ページの無料プランは月3クレジットで、比較表の書き出しの上限は1分です。同じページのFAQは「月5分ぶんの音声と動画」としています。
有料側も揃っていません。比較表の書き出しの上限はStandardが15分・Premiumが40分で、機能ページの「1回30分」とは別の数字です。
同じ料金ページのFAQはPremiumを30分と書きます。料金ページの中だけで40分と30分の2通りあり、機能ページを足すと3通りです。
1回5分を何度も回せる、とは読めません。無料でどれだけ作れるかも、ここで数字が揃っていません。
無料プランの書き出しは、動画にFlikiの透かしが入ります。音声のMP3には透かしが入らない、と機能ページに書かれています。
仕事で使う音声のロイヤリティフリーは有料プランからです。無料と有料の線引き全体は毎月どれくらいナレーションを作れるのかの記事にまとめています。
登録した声を、あとから持ち出せるか
契約をやめたあとに何が残るかは、教材や案内音声のように長く使うものほど効いてきます。
ElevenLabsは、登録した声をファイルとして書き出せません。公式は「Voice clones stay in your ElevenLabs account.」と書いています。
外部から使う道はあります。APIキーを使えば、他のサービスからElevenLabsを呼んで、その声で喋らせられます。
もう一度同じ声を作りたくなったときのために、公式は元のサンプルを保管しておくよう勧めています。同じ音源でも、作り直すたびに少しずつ違う声になるためです。
Flikiは、登録した声を自分のアカウント限定にでき、いつでも消せると書いています。サンプルは暗号化して保管され、公開モデルの学習には使われません。
ただし、GDPRとSOC 2 Type IIへの準拠にはページ上で「coming soon」の注記が付いています。すでに満たしている話なのか、これからなのかは読み取れませんでした。
Murfはこの節で扱いません。個人が登録そのものに到達できないので、保管や削除の条件は問い合わせの先にあります。
解約したあとに音声を使い続けられるかという別の論点は、教材のナレーションの記事で3社の規約を読み比べています。
用途で選ぶなら
長い音源から専用モデルを学習させる方式なのは、ElevenLabsの本格的な方です。本人確認と学習の待ち時間が要るぶん、他人の声は入れられません。
同意をとった他人の声を、こちらのアカウントで使いたいならFlikiです。30秒で登録でき、同意の確認は自己申告で通ります。
日本語の声を自分で登録したいなら、Murfは公式ページからは可否が決まりません。ヘルプの対応言語は5つで、申し込み自体がEnterpriseの問い合わせからです。
まず試したいだけならElevenLabsの手軽な方が入口です。本人確認の段階がなく、学習の待ち時間もありません。
ElevenLabsの公式サイトで最新のプランを確認する(商用ライセンスと手軽な登録はStarter、本格的な登録はCreatorからです。2026年9月1日確認)
Flikiの公式サイトで最新のプランを確認する(無料プランで声を登録できるかは、機能ページと料金ページで記載が割れています。2026年9月1日確認)
Murfの公式サイトで最新の料金プランを確認する(声の登録はヘルプセンターがEnterprise限定と書いています。2026年9月1日確認)
実測が済んだら追記すること
この記事は公式ページの読み比べだけで書いています。実際に自分の声を登録した記録はまだありません。
確認したいのは次の7つです。
| ツール | 確かめたいこと | なぜ今は書けないか |
|---|---|---|
| ElevenLabs | 日本語のサンプルで、1分と3分の仕上がりがどう変わるか | 登録していない |
| ElevenLabs | 本人確認の画面が何行読ませ、失敗するとどう出るか | 公式は手順の説明までで、画面の実物がない |
| ElevenLabs | Creatorより下に落としたとき、登録した声の画面がどうなるか | 公式の記述は「使えなくなる」まで |
| Fliki | 無料プランで声を登録できるか | 機能ページと料金ページで記載が割れている |
| Fliki | 確認のワンクリックが、実際にどの文言に同意する形か | 公式の説明は要旨だけ |
| Fliki | クロス言語で日本語を喋らせたときの訛り | ページの日本語見本は既製の合成音声で、クローンの見本ではない |
| Murf | 声の登録で日本語が対象になるか | ヘルプは5言語、紹介ページは20以上で食い違う |
よくある質問
他人の声を、同意をとったうえで登録できますか
3社で扱いが違います。ElevenLabsの本格的な登録はできません。
公式が「同意があっても他人の声はクローンできない」と明記しています。
代わりに、声の持ち主が自分のアカウントで登録して共有リンクで渡す道が案内されています。
ElevenLabsの手軽な方は、権利と同意があることを確認させるだけで、自分の声に限るとは書かれていませんでした(読んだ2ページの範囲)。
Flikiは、自分の声か明確な許可を得た声かを確認させます。Murfは問い合わせから始まるので、条件は担当とのやりとりで決まります。
登録した声を、あとで消せますか
Flikiは消せます。公式が、アカウント限定にでき、いつでも削除できると書いています。
ElevenLabsは段階によります。本人確認に進んだ本格的な登録は、確認を終えるまで削除できないとドキュメントのFAQに書かれています。
未確認のまま消したい場合の手順は用意されておらず、サポートへの連絡が案内されています。
自分の声を日本語で喋らせられますか
ElevenLabsは対応言語の一覧にJapaneseがあります。Flikiは30以上の言語をまたげるとしています。
Flikiの機能ページには日本語の音声見本もありますが、これはクローンの見本ではありません。ページ自身が既製の合成音声で作ったと断っています。
Murfは決められませんでした。ヘルプの対応言語は5つで日本語が入っていない一方、紹介ページは「20以上」と書き、そのページ内の言語の一覧と問い合わせフォームにはJapaneseがあります。
日本語のナレーション全般の選び方はAIナレーションを日本語で作る記事にあります。
登録にはどれくらいの音源が要りますか
手軽に作る方は短くて済みます。ElevenLabsは1分から2分を勧め、3分を超えても良くならず、かえって不安定になる場合があるとしています。
Flikiは30秒が目安で、10秒から5分まで受け付けるとしています。5分の長いサンプルは有料プランでの最高品質という位置づけです。
本格的な方はまったく別です。ElevenLabsは30分から3時間の音源を求め、最低でも30分、できれば2時間から3時間を勧めています。
読みを間違えたときは直せますか
声の登録とは別の機能で直します。3社の直し方と、直した読みが残る単位は、別の記事で読み比べました。
その比較は漢字や固有名詞の読みを直す記事にまとめています。
この記事の数字の出所
ElevenLabs
ElevenLabsは、2026年9月1日にInstant Voice CloningのドキュメントとProfessional Voice Cloningのドキュメント、料金ページからHTML原文を取得しました。
登録の手順・本人確認・削除できない条件・学習の待ち時間・対応言語の一覧・書き出しの可否は、すべてこの2つのドキュメントに載っているものです。
プランごとの金額とクレジット、商用ライセンスと2種類の登録がどのプランに付くかは料金ページの記載です。
Fliki
Flikiは、同じ日に声のクローンの機能ページと料金ページから取得しました。
サンプルの長さ・確認の形・公人のブロック・言語をまたぐ登録・透かし・音声の長さの上限は機能ページのものです。
無料プランの欄が「﹣」であることと、Standardが1・Premiumが3であることは料金ページの比較表の記載です。
Murf
Murfは、同じ日にヘルプセンターの4ページと声のクローンの紹介ページを取得しました。
ヘルプは入口・自分の声を複製できるか・紹介・対応言語の4本です。
自分では申し込めないことと提供プラン、対応言語の5つはヘルプセンターの記載です。20以上の言語と有名人の声についてのFAQは紹介ページの記載です。
商用利用の権利が解約後も残ることは、2026年8月26日にヘルプセンターの解約後の商用利用のページで確認したものを使っています。
原文は「We provide lifetime commercial rights and business usage rights for the voiceovers you create.」です。
商用利用の権利そのものが有料プランからであることは、ヘルプの商用利用の権利のページの記載です(同じ日に確認)。
各ツールの詳細はElevenLabsの日本語対応の記事・Flikiの記事・Murfの記事にあります。
改定を見つけたときは、本文と結論と確認日を同時に更新します。