読みの直し

固有名詞や漢字の読みを直したい|直した読みが次の原稿にも残るかは3社で違います【2026年8月28日確認】

固有名詞や漢字の読みを直したい|直した読みが次の原稿にも残るかは3社で違います【2026年8月28日確認】

この記事の結論

  • 3社とも読みを直せます。違うのは直した読みが残る単位で、Flikiはスクリプト、Murfはブロックかプロジェクト、ElevenLabsは発音辞書です。
  • 書き方も3通りです。Flikiは置換だけ、MurfはIPAと代替つづりとChange Locale、ElevenLabsはIPAとCMUとエイリアスです。
  • 無料で試せるかは3社とも確認しきれていません。Murfは無料だと書き出しそのものができません。
※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます

料金・機能は2026年8月28日時点で公式サイトを確認した内容です

公開: 2026年8月28日 執筆: アオマツ(Web制作・SEOを本業とするフリーランス)

人名や社名が違う読みで返ってきたとき、直す機能は3社ともあります。つまずくのはその先です。

直した読みが、その原稿の中だけで消えるのか、次の原稿にも残るのかが、公式の説明を並べないと分かりません。

Murf・ElevenLabs・Flikiの公式ドキュメントとヘルプセンターを開いて、読みを直す機能の説明を読み比べました。

直した読みが残る単位が、3社で違います

直した読みが残る範囲が、3社で違います

入れ子の四角が3組。左は原稿1本の中だけ、中央はそのプロジェクト全体、右は辞書に貯まりつなぎ直せる、と色の付く範囲が広がっていく。
同じ人名を何本もの原稿で使うなら、ここで手数が変わります
ツール機能の名前直した読みが残る単位確認日
FlikiPronunciation mapスクリプト単位(公式ガイドの原文は「at every script level」)2026年8月28日
MurfPronunciation選んだブロック、またはプロジェクト全体(Apply/Apply to Project)。フォルダ配下の全プロジェクトへ広げる発音ライブラリは、提供プランが未確定2026年8月28日
ElevenLabsPronunciation Dictionary辞書に保存され、プロジェクトに接続される2026年8月28日

Flikiの公式ガイドは「Fliki provides a pronunciation map/dictionary, at every script level.」と書いています。スクリプトごとに持つ辞書です。

Murfは、ブロックかプロジェクトかを選びます

Murfのヘルプセンターは、直した読みの適用先を2つ示しています。

「Click Apply to update the selected block, or Apply to Project to apply it across the entire project.」です。

選んだブロックだけを直すか、そのプロジェクト全体に効かせるかを選びます。

ElevenLabsは辞書に保存します

ElevenLabsは保存先が辞書です。

Studioの説明に「These rules will be saved to a Pronunciation Dictionary which will be connected to your project.」とあり、既存の辞書に追加すると、その辞書が自動でプロジェクトに接続されるとも書かれています。

登録の操作も画面の中で完結します。単語を選んだ状態でエディタを開くとその語が入力欄に入り、Outputの再生ボタンで結果を試聴できます(2026年8月28日確認)。

別のプロジェクトで作った辞書を、あとから接続し直せるかどうかまでは書かれていません。画面で確かめたら追記します。

辞書の作り方には、手数が増える条件も1つあります。辞書のファイル形式はPLSで、公式のサンプルは大文字と小文字を区別すると書き、tomatoとTomatoの両方を登録しています(2026年8月28日確認)。

日本語の固有名詞では起きにくい問題ですが、英字の社名を登録するときは大文字と小文字を分けて登録することになります。

同じ語を何本もの原稿で使うなら、ここで手数が変わります。台本が変わるたびに同じ人名を直し直すのか、一度作った辞書を当てるのかが分かれるからです。

書き方は、置換だけを載せている会社と音素まで載せている会社に分かれます

ツール指定できる書き方確認日
Fliki公式ガイドに出てくるのは置換のみ(Originalに元の語、Replace withに置き換え後の語)。発音記号の入力欄は出てきません2026年8月28日
MurfSmart Suggestions/Custom IPA/Alternative Spelling/Change Locale2026年8月28日
ElevenLabsIPA/CMU Arpabet/エイリアス(置換)2026年8月28日

Flikiの公式ガイドに出てくるのは置き換えだけです。

手順は、⋮のメニューからPronunciation mapを開き、Originalに元の語、Replace withに置き換え後の語を入れて、再生ボタンで聞いてから確定する、というものです。テスト用の声を選んでプレビューもできます。

Murfは4通り書けます

Murfの書き方は4通りです。単語を選ぶと、Smart SuggestionsがIPA付きの候補を出します。

合うものがなければ、Custom IPAか代替つづりを自分で書きます。代替つづりの例として公式が挙げているのは「Live(動詞)はlivv」「MBCはem-bee-see」です。

IPAを他のサイトからコピーするときは前後のスラッシュを外すよう注意書きもあります。スラッシュを含めたままだと「Invalid Character Found」になるためです。

Murfにはもう1つ、Change Localeがあります。文中の一部だけを別の言語として読ませる機能です。

公式が挙げている例は、中国語の文の中にスペイン語の「muy bonito」が混ざる文でした。

ElevenLabsはIPAとCMUに加えてエイリアスも使えます

ElevenLabsはIPAとCMU Arpabetの音素表記を扱えます。公式ドキュメントはCMUのほうが結果が安定するとも書いています。

音素タグが効かないモデルではエイリアス、つまり狙った読みになる別のつづりへの置き換えを使うよう案内されています。

日本語で直すなら、代替つづりと置換は読み仮名で書きます。それが実際にどこまで効くかは、まだ3社とも自分で読ませていないので書けません。

ElevenLabsは、音素タグが効くモデルの一覧が公式の4ページで割れています

ElevenLabsで音素表記を使うときは、どのモデルで効くかを先に決めます。ところが、その一覧が公式ページごとに違いました。

4ページ開いて、書かれているモデル名を数えました。

公式ページ音素タグが効くと書かれているモデル
発音辞書のAPIガイドeleven_flash_v2とeleven_v3
読み上げのベストプラクティスeleven_flash_v2のみ
ヘルプ「読みを指定するには」Flash v2とTurbo v2
ヘルプ「Studioの発音エディタ」Eleven Flash v2とEleven Turbo v2

4ページとも2026年8月28日に取得しました。3通りに分かれています。

4ページすべてに出てくるのはFlash v2だけで、v3は1ページ、Turbo v2は2ページにしか出てきません。

同じ言葉を指していない可能性もあります

ひとつ、同じ言葉を指していない可能性があります。ベストプラクティスのページは、Eleven v3がXMLのタグを使わずにIPAをスラッシュで囲んで直接書ける、と説明しています。

v3を音素タグの一覧から外しているページは、タグの話に限っているのかもしれません。ただしそれでも、Turbo v2が入る一覧と入らない一覧が両方あることは説明できません。

日本語で使うなら、行き先はeleven_v3だけです

日本語で使う人に効く記述は、発音辞書のAPIガイドにあります。

「If you want to use IPA and CMU pronunciations in languages other than English, you will have to switch to the eleven_v3 model.」です。

英語以外でIPAとCMUを使うなら、モデルをeleven_v3にする必要があると読めます。同じページが、音素タグはeleven_flash_v2とeleven_v3で効くとも書いています。

どの一覧を採っても、日本語の行き先は同じでした

日本語に限れば、どの一覧を採っても行き先は同じでした。4ページすべてに出てくるFlash v2は、対応言語が英語だけのモデルです(2026年8月2日確認)。

2ページに出てくるTurbo v2も、公式のモデル一覧が対応言語をenの1つだけと書いています(2026年8月28日確認)。日本語の原稿で音素表記を使うなら、名前の挙がっているモデルで残るのはeleven_v3だけになりました。

なお、v3のIPA対応は「80-90% pronunciation consistency」で、同じIPAを渡しても出力が揺れることがあるとベストプラクティスに明記されています。重要な固有名詞は、生成したあとに自分の耳で確かめます。

モデル別の日本語対応はElevenLabsの日本語対応の記事に表で置いています。

モデルの選択が読みの直し方まで決めてしまうので、ElevenLabsで固有名詞の多い原稿を扱うなら、声を選ぶ前にモデルを決めるほうが手戻りが少ないと見ています。

Murfの発音ライブラリは、ヘルプがEnterprise限定と書いています

Murfには、直した読みをプロジェクトの外に貯めるPronunciation Libraryがあります。ヘルプセンターの見出しは「Pronunciation Library-Enterprise Only」です。

本文も、ルートフォルダ配下に保存した発音を、そのフォルダ内の全プロジェクトへ自動で適用する機能として説明しています。

権限で編集できる人を分けられること、リストを更新したときは影響を受けるブロックだけ再レンダリングを促されることも挙げられています(いずれも2026年8月28日確認)。

ここで、私の手元の記録と食い違いが出ました。Murfの記事に書いた「発音ライブラリはCreatorとBusinessでは個人のもののみ」は、2026年8月10日に公式サイトで確認したものです。

2026年8月28日のヘルプセンターの書き方はEnterprise限定です。どちらが現在の扱いかは確定できていません。

Murfの料金ページはJavaScriptが必要な作りで、同じ日の再確認ができていないためです。

ひとりで使うぶんには、プロジェクト全体への適用までで足ります。チームで読み方の辞書を共有する前提があるなら、契約前に確かめてください。

Flikiはスクリプト単位で、無料プランには付いていません

次の原稿でも同じ人名を使うとき

上段は原稿ごとに直す型で、3本の原稿それぞれに手が出てくる。下段は辞書を当てる型で、1冊の辞書から3本の原稿へ矢印が伸び、手は1回だけ。
本数が増えるほど、置き場所の差が効いてきます

Flikiの発音マップは、料金ページの比較表に行があります。無料プランの欄は「﹣」で、その右のプランには印が付いていました(2026年8月28日確認)。

同じ行は2026年8月21日にも確認していて、Standardからという読み方をしています。

置き場所がスクリプト単位なので、動画を何本も作るなら、同じ人名を毎回入れ直すかどうかがここで効きます。公式ガイドの手順に、他のスクリプトへ持ち出す操作は書かれていませんでした。

画面で確かめたら追記します。

Flikiで読みの直しが要るのは、テキストを直すと再課金される設計とも重なります。読みを直すために原稿を書き換えると生成し直しになるためです。

この数え方は毎月どれくらいナレーションを作れるのかの記事にまとめています。

無料プランで試せるか

読みの直しは、契約前に効き目を確かめたい機能です。無料で試せるかは、Flikiだけ答えが出て、あとの2社は出ませんでした。

Flikiは料金ページの比較表で、発音マップの無料プラン欄が「﹣」です(2026年8月28日確認)。

MurfとElevenLabsは、無料で使えるかを確認できていません

Murfは公式が発音の変更をCreator・Business・Enterpriseの機能として挙げていて、無料プランで使えるかは書かれていません(2026年8月10日確認)。

ただしMurfの無料プランは書き出しそのものができないので、直した音声を持ち出せません。

ヘルプセンターが「The ability to download and export projects is only available with a paid plan.」と書いています(2026年8月27日確認)。

ElevenLabsは料金ページに記載がありません

ElevenLabsは確認できていません。料金ページのHTMLを取得して本文を検索したところ、pronunciationもdictionaryも0件でした(2026年8月28日確認)。

発音辞書がどのプランから使えるかは、料金ページには書かれていません。

無料プランで作れる量そのものの比較は毎月どれくらいナレーションを作れるのかの記事に、商用利用の条件はAIナレーションを日本語で作る記事にあります。

ElevenLabsの公式サイトで最新のプランを確認する(発音辞書がどのプランから使えるかは料金ページに記載がありません。2026年8月28日確認)

Murfの公式サイトで最新の料金プランを確認する(無料プランでは書き出しができません。2026年8月27日確認)

Flikiの公式サイトで最新のプランを確認する(発音マップは無料プランの欄が「﹣」です。2026年8月28日確認)

実測が済んだら追記すること

この記事は公式ページの読み比べだけで書いています。実際に読ませて直した記録はまだありません。

確認したいのは次の7つです。

ツール確かめたいことなぜ今は書けないか
3社同じ原稿を入れたときに、どの語から読み間違えるか読ませていない
Murfスマート候補と代替つづりが、日本語の漢字にどこまで効くか公式の例が英語だけ
Murf発音ライブラリの提供プラン2026年8月28日のヘルプセンターの書き方と、2026年8月10日の記録が食い違っている
ElevenLabs発音エディタを無料プランでも開けるか。Eleven v3のIPAが日本語で機能するか料金ページに発音辞書の記載がない
ElevenLabs別のプロジェクトの辞書をあとから接続し直せるか公式の説明は、いま開いているプロジェクトへ接続されるところまで
Fliki置換を読み仮名で書いたときに効くか。他のスクリプトへ持ち出せるか公式ガイドに持ち出す操作が書かれていない
Fliki発音マップの置換が、料金ページのFAQの言う再処理に当たるかFAQが挙げる例に置換が入っていない

よくある質問

直した読みは、次に作る原稿にも残りますか

3社で違います。ElevenLabsはルールが発音辞書に保存され、既存の辞書にルールを足すと、その辞書が開いているプロジェクトへ接続されます。

別のプロジェクトの辞書をあとから接続し直せるかは、公式の説明に書かれていません。Murfは選んだブロックかプロジェクト全体までです。

フォルダ配下の全プロジェクトに自動で効かせる発音ライブラリについては、ヘルプセンターがEnterprise限定と書いています。ただし2026年8月10日に料金ページで確認した記録とは食い違っていて、どちらが現行かは確定できていません。

Flikiの発音マップはスクリプト単位でした。Murfの2026年8月10日の記録を除き、いずれも2026年8月28日に確認しています。

日本語の漢字の読みを、発音記号で指定できますか

ElevenLabsは、英語以外でIPAとCMUを使うならeleven_v3に切り替える必要があると公式のAPIガイドに書いています。

MurfはCustom IPAの入力欄を持っていて、公式は参照先としてCambridge Online Dictionaryを挙げています(いずれも2026年8月28日確認)。Flikiは置換で、公式ガイドに発音記号の入力欄は出てきません。

日本語の漢字で実際にどこまで効くかは、私はまだ試していないので書けません。

無料プランで、読みの直しを試せますか

Flikiは試せません。料金ページの比較表で、発音マップの無料プラン欄が「﹣」です。

Murfは公式が発音の変更を有料3プランの機能として挙げていて、無料プランで使えるかは書かれていません。

ただし無料プランは書き出しができない扱いで、直した音声は持ち出せない設計です(Flikiは2026年8月28日、Murfは2026年8月10日と2026年8月27日確認)。

ElevenLabsは料金ページに発音辞書の記載がなく、確認できていません。

読みを直すと、生成の枠は減りますか

Murfは減りません。ヘルプセンターが、同じテキストのまま声・スタイル・ピッチ・速度・ポーズ・強調・発音・句読点・音量を変えても生成時間を消費しないと明記しています(2026年8月26日確認)。

Flikiは料金ページのFAQが、テキストやボイスを変えると再処理して課金すると書いています(2026年8月25日確認)。ただし発音マップでの置換がこの再処理に当たるかは、公式に書かれていません。

ElevenLabsについても同じ形の記載を確認できていません。枠の数え方は毎月どれくらいナレーションを作れるのかの記事にまとめています。

この記事の数字の出所

Fliki

Flikiの発音マップは、2026年8月28日にFlikiの公式ガイドFlikiの料金ページからHTML原文を取得して確認しました。

ガイドの更新日はページ上で2026年8月25日と表示されています。

Murf

Murfの発音の直し方は、同じ日にMurfのヘルプセンターの発音のページから取得しました。

適用範囲・スマート候補・Custom IPA・代替つづり・Change Locale・発音ライブラリの記述は、すべてこのページのものです。

書き出しの可否は2026年8月27日、生成時間を消費しない操作は2026年8月26日、発音の変更が使えるプランは2026年8月10日に確認したものを使っています。

ElevenLabs

ElevenLabsは、同じ日に発音辞書のAPIガイド読み上げのベストプラクティスヘルプ「読みを指定するには」ヘルプ「Studioの発音エディタ」の4ページと料金ページを取得しました。

モデル名の一覧はこの4ページから拾い、料金ページはpronunciationとdictionaryの語を検索して0件であることを確認しています。

Flash v2の対応言語が英語だけであることは、2026年8月2日に公式のモデル一覧で確認したものを使っています。

Turbo v2の対応言語がenの1つだけであることは、同じモデル一覧のページを2026年8月28日に取得して確認しました。

各ツールの詳細はMurfの記事Flikiの記事ElevenLabsの日本語対応の記事にあります。

ElevenLabsのモデル別の対応はElevenLabsの使い方の記事にも書いています。改定を見つけたときは、本文と結論と確認日を同時に更新します。