ElevenLabs
ElevenLabsの使い方|最初の音声を書き出すまでと、日本語でつまずく5箇所【公式の現行手順】
この記事の結論
- 出力を左右するのはボイス、モデル、設定の順です。設定をいじるより先にボイスを変えるほうが早く近づきます。
- 日本語では数字を算用数字のまま入れると読みが揺れます。読みを文字で書くほうが確実です。
- 読みの直し方も、間を作るタグも、選んでいるモデルによって使える手段が変わります。
料金・機能は2026年8月9日時点で公式サイトを確認した内容です
ElevenLabsの操作は、テキストを入れてボイスを選び、生成ボタンを押すだけです。難しいのは、日本語を入れて読みが崩れたときや、間が思ったところに入らないときに、どこを直せばいいかが分からないことです。
音声を作る側の画面を、公式ドキュメントはいまElevenCreativeと呼んでいます(2026年8月9日確認)。その下がPlayground・Products・Voicesといった区分に分かれます。
ここでは、最初の1本を書き出すまでと、日本語で引っかかりやすい5箇所の直し方を扱います。手順と名称は、公式ドキュメントに現在書かれているものだけを使いました。
どのモデルが日本語に対応しているか、料金と商用利用の条件はElevenLabsの日本語対応の記事にまとめています。
私はElevenLabsをこれから検証する立場です。画面のスクリーンショットや読み上げの体感は「実測後に追記」と明示し、公式に書かれていないことを推測では埋めていません。
画面の4つの区分
画面は4つの区分でできています
公式ドキュメントの構成は次の4つです。
| 区分 | 役割 | 入っているもの |
|---|---|---|
| Playground | 試す場所 | テキスト読み上げ、ボイスチェンジャー、効果音、文字起こしを単発で回せます |
| Products | 作り込む場所 | Studio(長尺の編集)、Dubbing(動画の吹き替え)、Music、Audiobooks、Flows、Templates、Transcripts、Subtitles |
| Voices | 声を探す・作る場所 | ボイスライブラリ、ボイスクローン、ボイスデザイン |
| Audio tools | 外に出す道具 | Audio Native(サイトへの埋め込み)、Voiceover Studio、Voice Isolator、Audio Detector |
最初の1本を作るだけなら、触るのはPlaygroundのText to Speechひとつです。
最初の音声を書き出すまで
公式のクイックスタートは5つの手順で書かれています(2026年8月9日確認)。
1. アカウントを作る
無料プランで始められます。公式が挙げている無料枠の内容は、月10,000文字、ボイスライブラリの3,000以上のボイス、テキスト読み上げ・ボイスチェンジャー・効果音などの機能、そしてPlaygroundへのアクセスです。
注意点がひとつあります。ボイスライブラリは、無料プランではAPI経由で使えません。
ブラウザの画面からは使えますが、プログラムに組み込む段階で引っかかります。
2. ボイスを選ぶ
ボイスライブラリから探します。言語、アクセント、年齢、用途で絞り込めて、ボイス名の横にある丸い印を押すと短いプレビューが鳴ります。
自分の声を複製するInstant Voice Cloning、説明文から声を作るVoice Designもここです。
日本語を読ませるなら、目的の言語と地域に合ったアクセントのボイスを選ぶよう公式が書いています。英語圏のボイスに日本語を読ませることもできますが、訛りが出ます。
3. モデルを選ぶ
公式のクイックスタートが挙げているのは3つです。
- Multilingual v2:最も安定したモデル
- Eleven v3:最も感情表現が豊かなモデル
- Flash v2.5:リアルタイム用途向けの超低遅延モデル
ここは公式の中で数字が揃っていません。
クイックスタートはMultilingual v2を「32言語対応」と書いていますが、機能解説のページでは同じモデルが「29言語対応」で、32言語はFlash v2.5です(どちらも2026年8月9日確認)。
日本語はどちらの一覧にも入っています。対応言語数を根拠に何かを決めるなら、機能解説ページ側の数字を見てください。
モデルごとの対応言語と文字数上限は日本語対応の記事にまとめています。
4. テキストを入れて生成する
Text to Speechの画面でテキストを入力し、画面左下のボイス一覧から声を選び、必要なら設定を調整して、Generateを押します。入力の上限はクイックスタートの記述で5,000文字です。
5. 書き出す
生成された音声はダウンロードするか、共有できます。
無料プランは商用の目的には使えません。利用規約の第1条(c)が、無料で使う利用者を非商用の目的に限っています(2026年8月27日確認)。
非商用で公開するときは、タイトルへの帰属表示が条件です。この線引きは日本語対応の記事の商用利用の節にまとめています。
設定より先に、ボイスとモデルを決めます
効く順はボイス、モデル、設定
公式は出力への影響の大きさを、ボイスの選択がいちばん大きく、次にモデルの選択、最後にモデルの設定という順で明記しています。
生成した音が思ったものと違うとき、先に触りたくなるのはスライダーの設定です。ですが、別のボイスを試すほうが早く近づきます。
設定を詰めるのは、ボイスとモデルを決めきってからです。
日本語で結果が変わる、入力の書き方
公式のベストプラクティスのうち、日本語で効くものを4つ挙げます。
数字は算用数字で書かない
公式が理由として挙げているのは「数字や記号は多くの言語で同じ字で書かれるのに、読み方が違うから」です。公式は英語の「1」を例に出していますが、日本語ではさらに揺れます。
「1」は文脈しだいで「いち」「ひと」「ついたち」と読みが変わります。
読ませたい読みが決まっているなら、算用数字ではなく読みを文字で書きます。「3日」ではなく「みっか」、「1つ」ではなく「ひとつ」と書けば、モデルが解釈する余地がなくなります。
多言語モデルでは特に、と公式は書いています。
記号と絵文字は避ける
学習データに出てきにくいもの、たとえば珍しい名前、変わった略語、記号、絵文字は、出力を不安定にすると公式が明記しています。とくに絵文字と一部の記号は解釈が難しいと名指しされています。
読み上げに要らないものは、原稿の段階で落としてください。
画面から使うときとAPIで挙動が違います
画面(UI)からText to Speechを使うと、入力に自動の正規化処理が入ります。記号や数字を書き言葉に変換して、読みを助ける処理です。
この処理はAPIにありません。画面で試したときはうまく読めていたのに、同じテキストをAPIに投げると結果が変わります。
画面で試して本番はAPI、という進め方をするなら、この差を先に確認してください。
感情を出す描写テキストは、そのまま読まれます
モデルは文章そのものから感情を読み取ります。「she said excitedly」のような描写を足したり、感嘆符を使ったりすると、読み方が変わります。
ただし公式は、描写テキストはモデルによって読み上げられるので、要らない場合は手で切り取るか削除する必要があるとも書いています。感情を足すつもりで書いた地の文が、そのまま音声に入ります。
間(ポーズ)の作り方
思ったところで区切りたいときは、<break time="1.5s" /> のようなタグを使います。公式の記載では最大3秒までです。
注意点が2つあります。
ひとつは、Eleven v3ではこのbreakタグが使えないことです。v3で間を作るには、v3向けの別の書き方を使います。
モデルを切り替えたらタグが効かなくなるのは、これが理由です。
もうひとつは、1回の生成でbreakタグを使いすぎると不安定になることです。公式は「早口になったり、余計なノイズや音の乱れが出ることがある」と明記しています。
多用は避けてください。
代替として公式が挙げているのは、短い間ならダッシュ、ためらう調子なら三点リーダーです。ただし結果は一定しないとも書かれています。
読みが違うときの直し方
固有名詞や専門用語の読みが違うときの直し方は、使っているモデルによって変わります。
Eleven v3を使っている場合
v3は国際音声記号(IPA)にそのまま対応しています。読ませたい語をスラッシュで囲んで文中に書くだけで、XMLのタグは要りません。
70以上の言語にまたがって使えると公式に書かれています。
ただし一致率は80〜90%で、100%ではないと公式が明示しています。同じIPAを渡しても出力が揺れるとも書かれています。
重要な固有名詞は、生成後に耳で確認してください。
v2系を使っている場合
音素タグ(phonemeタグ)を使います。読み上げのベストプラクティスのページは、対応するのを eleven_flash_v2 だけと書いています。
安定を優先してMultilingual v2を選んでいるなら、この手段は使えません。
このモデル名は、公式ページによって違います。
2026年8月28日に4ページを取得して数えたところ、eleven_flash_v2だけと書くページ、eleven_flash_v2とeleven_v3と書くページ、Flash v2とTurbo v2と書くページに分かれていました。
ページごとの一覧は固有名詞や漢字の読みを直したい記事にまとめています。
タグは単語ひとつずつにかけます。姓と名を両方直したいなら、それぞれにタグを書きます。
表記はCMU Arpabetのほうが結果が安定する、と公式は推奨しています。
タグを使わない小技
タグが使えないモデルでは、読みに寄せた綴りを直接書く方法が案内されています。大文字、ダッシュ、アポストロフィ、単一の引用符で強調したい部分を囲む、といった書き方です。
公式の例では「trapezii」を「trapezIi」と書いて後半を強めています。
日本語なら、漢字をひらがなやカタカナに開くのがこれにあたります。
手元の原稿を直接いじりたくないなら、発音辞書の仕組みも使えます(発音辞書がどのモデルで使えるかは日本語対応の記事にまとめています)。
同じ設定でも、同じ音にはなりません
公式が「出力は非決定的」と明記しています。同じテキスト、同じボイス、同じ設定でも、生成のたびに少し違う音が出ます。
一定に寄せたい場合は、APIのseedパラメータを使う設計です。
無料の再生成は1回の生成につき最大2回までという記載もあります。対象は内容とパラメータが同じ場合だけです。
気に入るまで押し直せる設計ではないので、長い原稿は短く区切って、納得してから次へ進んでください。
作った音声を自分のサイトに載せる
Audio Nativeという埋め込みの仕組みがあり、公式ドキュメントには導入手順のページがサービス別に用意されています。
並んでいるのはWordPress、Webflow、Wix、Squarespace、Ghost、Framer、そしてReactです(2026年8月9日確認)。
記事の読み上げをサイトに置きたいなら、この一覧に自分の使っているツールがあるかを先に確認してください。実装の手間が変わります(Framer自体の料金や移行の注意点はFramerの記事にまとめています)。
つまずきやすい5箇所
ここまでの内容を、引っかかりやすい順に並べます。
- モデルを選び間違える。日本語に対応していないモデルが混ざっています
- 設定から触ってしまう。公式の影響度の順序はボイス、モデル、設定です
- 算用数字と記号をそのまま入れる。読みが揺れる原因として公式が名指ししています
- breakタグがv3で効かない。モデルを変えると間の作り方が変わります
- 読みの直し方がモデルで違う。v3はIPA、v2系の音素タグはflash_v2だけです
よくある質問
ElevenLabsは無料でどこまで使えますか?
公式のクイックスタートによると、無料プランには月10,000文字、ボイスライブラリの3,000以上のボイス、テキスト読み上げ・ボイスチェンジャー・効果音などの機能、Playgroundへのアクセスが含まれます。
ただしボイスライブラリはAPI経由では無料プランで使えません。無料プランは商用の目的には使えず、非商用で公開する場合はタイトルへの帰属表示が条件になります(2026年8月27日確認)。
日本語の読みが違うときはどう直しますか?
使っているモデルで手段が変わります。Eleven v3なら国際音声記号(IPA)をスラッシュで囲んで文中に書けばよく、XMLのタグは不要です(公式によると一致率は80〜90%)。
v2系の音素タグに対応しているのは eleven_flash_v2 だけなので、Multilingual v2では使えません。ただしこのモデル名は公式ページによって違い、2026年8月28日時点では4ページで3通りに分かれています。
タグが使えない場合は、読みに寄せた表記に書き換えるのが公式の案内です。
思ったところで間が入りません
<break time="1.5s" /> のタグで最大3秒までの間を作れます。ただしEleven v3はこのタグに対応していません。
また、1回の生成で使いすぎると早口になったりノイズが出たりすると公式が明記しているので、多用は避けてください。
同じテキストで生成し直すと音が変わります
仕様です。公式が出力は非決定的だと明記しています。
一定に寄せたい場合はAPIのseedパラメータを使います。無料の再生成は、内容とパラメータが同じ場合にかぎり1回の生成につき最大2回までと記載されています。
画面で試した結果とAPIの結果が違います
画面から使う場合は入力に自動の正規化処理が入り、記号や数字が書き言葉に変換されます。APIにはこの処理がないため、同じテキストでも結果が変わることがあります。
更新履歴
| 日付 | 変更 |
|---|---|
| 2026年8月9日 | 初版公開。画面の構成・手順・ベストプラクティスは同日時点で公式ドキュメント(ElevenCreativeのクイックスタート、Text to Speechの製品ガイドと機能解説、ベストプラクティス)を確認。 |
| 2026年8月28日 | 音素タグに対応するモデル名について、公式ページごとに一覧が違うことを本文とFAQに追記しました。同日に4ページを取得して数えたところ、3通りに分かれています。 |
| 2026年8月28日 | 無料プランの条件を直しました。「公開するときは帰属表示が条件」とだけ書いていましたが、規約の第1条(c)は無料利用を非商用の目的に限っています。帰属表示は非商用で公開するときの条件です(2026年8月27日に原文で確認)。 |
この記事を書いた人
アオマツ。Web制作とSEOを本業とするフリーランスです。
クリニックなどのクライアントサイトの制作・検索流入の改善を直接請けながら、海外のAI・自動化ツールを検証して日本語で解説しています。このサイトの記事は、公式情報の確認日を明記し、実測していないことは実測待ちと書く方針で運営しています。